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 ヤケ☆チキがどういうものか分からない方はこちらをご覧ください。

 前回の続きです。









(さぁて、どうするかな・・・・)


 折り重なった民間人の死体にくわえ、軍人までもが瓦礫に潰されている光景に驚愕したのか、突如現れたナイトメアは現れたときそのままの姿勢でピクリとも動かない。


(隠れてから思い出すなんてなぁ・・・・・確かこのシーン、アニメではルルーシュがあれの騎乗者を舌先三寸でおびき寄せ、ナイトメアを強奪する所じゃーん)

 ちらり、と視線を腕の中(悦)にいるルルーシュに向ければ、先ほどの動揺はどこへやら。
 視線はいまだ動かないナイトメアへ、だけどその頭脳は凄まじい速さで回転しているんだろう、ものすごく静かだ。

 これだけ落ち着いているならいきなり大声を上げるとかはないだろうと判断し、彼の口をふさいでいた手を外す。

(ルルーシュと私の安全を考えるのなら、このまま彼を抱えて逃げるのが一番。だけどここで逃げることを選択すれば・・・・)

「・・・・・ユージン、と言ったか・・・」
「・・・・・ああ(名前っ!呼ばれたっ!ぬふぁああああっ!!)

 興奮して鼻血でそうなフィーバー状態をどうにかこうにかこらえ、冷静に、冷静にと口の中で呪文のように唱え、返事。

「事実のみを答えてくれ。ここからあのナイトメアのコクピットの上まで移動は可能か?」
「私一人でも、貴殿を抱えてでも、どちらも可能だ」
「所要時間は」
「前者ならば瞬き一つ。後者なら貴殿への負担を考え3秒ほど。」
「・・・・・・それは事実、なのか?」
「事実のみを答えたが?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 こいつ人間か、みたいな目で見るのはちょっとやめてほしいです・・・。
 元の世界にはあほみたいにいるんだから、私以上の化け物が。

 ていうか今の質問から察するに、やっぱり逃げることは選ばないのですね、殿下。

「私としてはこのまま姿をくらますことを推奨する」
「・・・・・・・・・・・・・・だが、このままでは被害が拡大する一方だっ・・・・!」
「・・・・貴殿が抵抗を選ぶのなら、私が止めるすべはない。私のことは駒の一つとして使ってくれ。」
「! お前はっ・・・・・本当に、なんなんだ・・・・」
「今はそれを話している時ではない、違うか?」
「・・・・・・そうだな」
「それで私は貴殿を抱えコクピットまで飛べばいいのかな?」
「・・・・ああ、後は俺に考えがある」
「了解した」

 強い意志を込めた瞳で見上げられ、上目使いでお願いされちゃったぜひゃっほうなんて内心狂喜乱舞。
 その喜びが大きすぎて思わず頬が緩んでしまった。

 だけどそれをすぐに取り繕い、再びルルーシュを腕に抱えなおして跳躍。

 足音が立たないように、腕に抱えたルルーシュに衝撃がかかりすぎないように、姿勢を整えナイトメアのセンサーに引っかからないよう若干の遠回りをして壁を蹴る。


たんっ


「到着したぞ」
「~~~っ、」

 何かを言いたげな、責めるような視線で一睨み貰いましたっ!
 もしかして心の準備まだでしたか・・・・?

 ルルーシュは片手で左胸を抑えつつ、もう片方の手をどこかへ伸ばし、

ぱしゅっ

 小気味いい音と同時に何かが開く音。
 続いて「がこんっ」という音が聞こえたかと思えば、降り立ったコクピットの搭乗口付近が開いた。
 そこには突然のことに驚愕の表情の、色黒銀髪美女。

「このナイトメアを俺によこせ」
「っ・・・・・分かった・・・」

(わぉ)

 驚くほどあっけない、ナイトメアの譲渡。
 しかも今度もまた、はっきりと見えた赤い鳥。

(ギアスって映像の視覚効果で赤い鳥が飛ぶとかって聞いた気がしたけど、本当はこんなにもはっきり見えるもんなんだなぁ・・・・・・ってか、もしかして異世界人の私だから見えるのか・・・?)

 なんて考えつつ、ルルーシュの言葉に従い素直にナイトメアから下りていく美女に視線が。

「・・・・・無暗に殺すな・・・」

 すんげぇナイスバディとか思ってたんだけど、ルルーシュには違って見えたみたい。
 眉間に皺を寄せながら注意されちゃった☆

「・・・気絶させておくか?」
「・・・・そうだな、では頼む」
「了解」

 ルルーシュをコクピットの座席に降ろし、下へと飛び降りた私は美女の首筋へ手刀をひとつ。
 ぐらりと力を失い倒れそうになった体を受け止め、ひとまず出口から離れた位置へと横たわらせた。

 そしてふたたびコクピットの所へと戻ってくれば、操作の確認をしている様子のルルーシュが。

 戻ってきた私に一瞥。
 再び視線を前方のディスプレイに戻し、口を開いた。

「これの操作は俺がする。お前には、やってもらいたいことがあるが・・・・・・・いいか?」
「もちろん」
「・・・・・・・・・・・・・助かる」

 わーい、ルルーシュにまたお願いされたー!
 と、内心狂喜乱舞しているのをまるっと隠し、力強く頷けばほっと安堵したように息を吐く殿下。

 てかこれ操縦しろとか無茶ぶりされなくてよかったーとか思って一安心。

 あ、でもいずれ覚えなきゃな。
 見た感じゲームセンターのレベルアップバージョンて感じだから、どうにかななるかな・・・・・?





 ひさびさヤケ☆チキ更新。
 本編のより主人公がフィーバー状態なのは、ここがまだ非現実だと認識しているから。


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